【症例】歯ぎしり食いしばりにより歯がしみる症状に対する処置

【症例】歯ぎしり食いしばりにより歯がしみる症状に対する処置

治療内容

コンポジットレジン修復 マウスピース

期間

2日

治療回数

2回

費用

約7,000円(保険治療)

治療前の状態・主訴

【症例】歯ぎしり食いしばりにより歯がしみる症状に対する処置|治療前の画像|松陰神社前の歯医者 せたがや歯科室

患者様は40代女性の方で、歯がしみるとのことで来院されました。

お口の中を拝見すると、歯茎が痩せており、歯の根っこが見えてきている状態でした。

頬っぺた側の歯が摩耗しており、くさび状に欠損していました。

 

【くさび状欠損とは】

歯と歯茎の間に現れる欠損で、見た目がくさび状にえぐれているため、このように呼ばれます。
歯と歯茎の境目は、エナメル質が比較的薄く、また象牙質との境界になるため、刺激に弱い傾向にあります。
食いしばりによる異常な圧力や、強いブラッシング圧などの刺激で歯と歯茎の境が削れて発症します。
くさび状欠損では歯が薄くなっているため、象牙質知覚過敏などのしみる症状が出る場合があります。

治療詳細

【症例】歯ぎしり食いしばりにより歯がしみる症状に対する処置|治療後の画像|松陰神社前の歯医者 せたがや歯科室
【症例】歯ぎしり食いしばりにより歯がしみる症状に対する処置|マウスピースの画像1|松陰神社前の歯医者 せたがや歯科室

摩耗していた部分はコンポジットレジンにて修復し、しみる症状が無くなったことを確認しました。
摩耗した根本的な原因として、夜間寝ている間の歯の食いしばりが挙げられます。寝ている時の食いしばりは食事中にかかる圧力の何十倍と言われています。

また起きている間に歯が合わさっている時間はトータル20分程度と言われていますが、寝ている間の食いしばりによって歯が合わさっている時間は平均睡眠時間が7時間なので、非常に長い時間におよびます。
食いしばりは態癖、ストレスが原因なので防ぐことが困難です。

対策として睡眠中につけていただくマウスピースを作成し、使用していただきました。

治療後の様子

現在しみる症状はなくなり、冷たい飲み物も気にせず飲むことができるようになり、患者様は大変満足されています。

マウスピースは寝ている間に装着していただきますが、違和感があるので、使える日と使えない日があるとのことでした。また忘れてしまうときもあるとのことです。
マウスピースに食いしばりをしている傷跡が残るため、患者様にも確認していただけるツールにもなります。
できるかぎり装着していただくようお話しています。

主な副作用・リスク

  • コンポジットレジン修復は経年劣化します。
  • 欠けたり取れると再度治療が必要となることがあります。
  • マウスピースは消耗します。
  • マウスピース装着時には異物感があります。

<歯がしみたり、痛みを感じたりする場合、食いしばりや歯ぎしりが原因の場合があります>

日々の診療で、患者様が歯がしみたり、痛みの症状で虫歯だと思い来院されるケースのうち、今回のように食いしばりや歯ぎしりが原因の方が多いと感じます。
放置してしまうと歯が割れたり顎の関節が痛くなったり全顎的にしみたり大変つらくなってしまいます。早期発見早期治療のため、しみる症状やご自身でくいしばりの傾向があると思われる方は、まずは歯科医院の受診をお勧めします。

 

せたがや歯科室 歯科医師 山本

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